
妊活お役立ちコラム
2026/02/16
不妊カウンセリング
流産後の精神不安はいつまで|前向きになれない自分を責めないために

ようやく妊娠できたかと思ったら流産…。
そのダメージは計り知れないです。
流産の後は心身に大きなダメージが襲います。
「この悲しい気持ちはいつまで続くの?」と思うことは無理もありません。
著者も流産の経験があります。
「あなたの気持ちが分かります」なんておこがましいことは言えませんが、心身を休ませるお手伝いをこの記事を通してできたらと思います。
- 1. 著者が流産した当時の心境
- 2. 流産後の精神不安定
- 2-1精神不安定の原因
- 2-2精神不安定による症状
- 2-3精神不安定がいつまで続くか
- 3.流産後の心身のケア
- 3-1流産後の心のケア
- 3-2流産後の身体のケア
- 4.周りのサポート
- 4-1パートナー、家族のサポート
- 4-2専門家への相談
- 7 まとめ
著者が流産した当時の心境

著者は過去に2回流産を経験しています。
1回目の流産はそれまで経過が全く問題なく、2回心拍を確認して安定期に入る直前での流産でした。
当時のショックは大きなもの。
以下の文章は少し気持ちが落ち着いた頃に書き留めたものです。
主観が強すぎると感じ、当時は公開しませんでした。
しかし、患者様から不妊治療中の人・流産を経験した人に対して心に寄り添うような記事を読みたいとのお声を頂き、ここで公開させていただきます。
私自身も流産の経験があります。
子供を希望してから1年半で妊娠が分かり、本当に嬉しかったです。
1年半という歳月は長くはない考える人は大勢いらっしゃると思います。
それでも妊娠を期待しても真っ白な検査薬・下がった基礎体温・真っ赤な生理の出血を見て落ち込む日々は本当に辛いものでした。
周囲から「子供は〜?」と聞かれる事も地味に負担でしたので、妊娠が分かった時はようやく妊娠できた!!という喜びでいっぱいでした。
妊娠後、次は流産の心配です。
今まで多くの患者様を見ていたので「『〜週に入れば安心』は存在しない」という事は充分理解しているつもりでした。
検診で順調と言われた直後はホッとし、その後は気を引き締める日々。
しかしクヨクヨ悪い事ばかり考えても仕方がないと思い、不安を抱えつつも主人と子供のいる未来を考えて過ごしていました。
7週に入った時に生理初日程度の出血があり、すぐに診てもらいましたが赤ちゃんも元気でした。
9週の検診の際、心拍・赤ちゃんの大きさに問題が無くお医者さんからも「90%出産までいける」と言われ、大きな関門を乗り越えたかと思っていました。
自分でも2回心拍確認できたら安心と思っていたので、両親、仕事の関係者、産院を紹介してくれた友人に妊娠報告をしました。
しかし11週の検診で随分内診に時間がかかると思っていたら若い女医さんから「心臓が止まっているね」と一言。
これまで流産というと
- ・心拍が確認できなかった
- ・2回目の心拍確認の際に心拍が停止していた」
- ・胎嚢、胎芽の大きさが基準より小さかった
そんな流産のケースを多くみていた為、大きさも順調でこれまで特に指摘されることが無かった自分はかなり稀なのでは・・・と頭の中でぐるぐると回っていました。
診察室を出て待合室で泣きじゃくる私に対して、周りの夫婦はびっくりしたかもしれません。
看護師さんから会計まで別室に移動するか聞かれましたが、何も考えられず周りを見る余裕は全くなく、ただひたすら待合室で泣いていました。
帰宅後も全力で泣きました。
流産は珍しいことではない。
でもどうしてここまで週数が進んでから流産してしまうのか?
何も意識せず妊娠・出産をする人がいる中、自分はようやく妊娠したと思ったのにどうして今度は流産しなくてはいけないのか?
どうして自分がこんな目に合わなくてはいけないのかと泣き続けていました。
そんな中、流産の報告を受けた友人からこんなメールが届きました。
「また帰ってきてくれるといいね。」
この言葉は人によって賛否はあるかもしれません。
確かに次に妊娠しても次の子と今回の子は全く別人です。
でも今回流産した子が「次の妊娠した時に帰ってきてくれる」と考える事は私の自由。
ならば次に妊娠し、無事出産できたら2回妊娠分の愛情を注ごうと決めました。
お腹に手をあて「次生まれたら倍の愛情を注ぐよ。相当しつこいよ、覚悟してね。」と呟きました。
翌日には大分気持ちが落ち着きました。
亡くなっているとはいえまだお腹に赤ちゃんがいる。
手術まで残り僅かの期間、赤ちゃんとの時期を大事に過ごそうと決めました。
手術の日が近づくにつれて喪失感は強くなりました。
いつまでも亡くなった胎児がお腹にいては感染症などの危険がある。
次の妊娠の為にも早く外に出さなくてはいけない。
しかも私は流産の原因を知るために胎児の染色体の検査を希望していました。
そうすると手術で胎児を出さなくてはならない。
でもまだ赤子はお腹の中に留まっているなか、人為的に出そうとしている。
自然に出血したならば胎児の意志でお腹の外に出たと受け止められるが、私はお腹に留まっている子を出そうとしている。
そう思うとやるせない気持ちになりました。
迎えた掻把手術当日。
手術が怖いというよりも手術で赤子と離れることを何よりも恐れていたので手術そのものより手術後の喪失感を心配していました。
しかし私の場合手術後、呼吸が苦しい上、腹痛でベッドの上でのたうちまわっていました。
患者様のお話を伺っても、手術後特に何もなかったという方が多いですが、私は痛みが強くでました。
精神的なダメージを予想していた手術後は、予想外の手術後の体のダメージと次の妊娠では今回の子供が帰ってくると決意のおかげか心穏やかに過ごせました。
街で赤ちゃんを見るとチクリと胸が痛くなる、妊娠している友人の話を羨む、そんな黒い感情もたくさんあります。
しかし流産を受け入れる事ができたおかげか次へ進む事ができたのかと思います。
無理に元気になろうとせず、悲しい事実を受け止める事が先決なのでしょう。
流産の報告をすると多くの方から
「流産したという事は妊娠できるという事。次頑張ってね。」
「流産した後は妊娠しやすいよ。」
と未来へ向けた励ましをしてくれました。
しかし私自身はまだお腹に赤ちゃんがいると思うとなかなか次へと考えにくく、うじうじと悩み続ける日々。
しかし悲しみを受け入れられないと次に勧めません。
空へ還った子供を弔い、たくさん悲しむ事。
この期間に期限はありません。
たくさん泣いて悲しみ「いつまで引きずるの!!」と言われようが、悲しみを受けとめてゆっくり過ごしましょう。
空に還った赤ちゃんはまた、あなたのお腹に帰ってきてくれると信じています。
流産後の精神不安定
ようやく自分の元にやってきた命が離れてしまったのですから、精神不安定があって当然です。
ではこの精神不安定は何が原因なのでしょうか?
そしてどのような症状があるのでしょうか?
精神不安定の原因
妊娠後の過ごし方で流産してしまうということはほとんどありません。
母体の責任は一切ないと断定したいぐらいのことです。
しかし、どうしても流産した後に自分を責めてしまう方が大勢いらっしゃいます。
その上、妊娠から流産とホルモンが大きく変動していますので精神的に不安定になることは当然といえます。
また、デリケートな話ゆえに、周りに気持ちを打ち明けられず孤独感を増してしまう傾向にあります。
このようにホルモンバランスの乱れ、喪失感、孤独感により精神不安定になりやすくなります。
精神不安定による症状
では精神不安定によりどのような症状がおきるのでしょうか?
流産後はうつ病のような症状があらわれやすい傾向にあり、以下のような症状がみられます。
- ・気分の落ち込み
- ・不安感
- ・不安感
- ・睡眠障害
- ・食欲の低下もしくは過食
- ・集中力の低下
- ・感情のコントロールができない
精神不安定がいつまで続くか
上記で流産後に起きやすい症状について解説しましたが、このような状態はいつまで続くのでしょうか?
個人差が大きくなるものですが、始めの1ヶ月程度は不安定さが強くでやすい時期です。
気持ちが多少落ち着いてから時間をかけて少しずつ心身のケアをお勧めします。
流産後の心身のケア

流産後は心も身体も深く傷ついています。
ではどのようにケアをしていけばいいのでしょうか?
流産後の心のケア
流産後に悲しい気持ちになることは当然です。
まずはたくさん涙を流して悲しんで赤ちゃんを偲び、ゆっくりと過ごすことがお勧め。
周りから「早く元気だしてね」「またすぐ妊娠するよ」などの励ましの声もあるかもしれませんが、無理に元気になる必要もなく、静かに過ごすことが第一のステップです。
著者は流産した後、同僚から脳科学者の茂木健一郎先生のコラムを紹介してもらいました。
このコラムに大変助けられたので紹介します。
「いわゆる“前向きな考え方”はただの我慢。脳のエネルギーを消費するだけで、行動するためのエネルギーを消耗させてしまいます。確かに、悩みや不安に直面すれば『ポジティブにならねば』と自分を奮い立たせようとするかもしれませんが、それでは一時的にモヤモヤを回避しただけ。ネガティブな感情を引き起こしている根本的な原因に向き合っていないので、ストレスは解消されません」
「無力感や自己嫌悪とか、ネガティブな感情にとらわれている自分は弱い、ダメだと烙印を押して、まるで石鹸で手を洗うかのように、心の汚れを洗い落とそうとしてしまう。こうしたネガティブ無菌志向は問題です。体と同様に、脳や心にも、善玉菌だけでなく悪玉菌のような存在が必要。ポジティブ一辺倒でなく、ネガティブな思考があることで、脳と心の免疫力がアップするものなんです」
「ネガティブな感情をきちんと受け入れた人ほど、ポジティブな感情と一体となって、ものすごいパワーを生み出している実例がたくさんあります。欠点と長所は表裏一体なので、欠点も客観視してちゃんと見つめ、受け入れられるようになれば、ネガティブな脳からポジティブ脳へとスイッチを切り替えられるはずです」
茂木健一郎.あなたのポジティブは偽物かも!? 脳科学者・茂木健一郎が指南.anan.2016;2016年7月20日号.マガジンハウス.
※こちらは当時ウーマンエキサイトというサイトの「あなたのポジティブは偽物かも!? 脳科学者・茂木健一郎が指南(2016年7月14日)」で紹介されていましたが、2026年2月16日時点では当該ページのへのアクセスが確認できなくなっております。
静かに過ごし、悲しい感情と向き合い昇華してから次に身体のケアに進むことができます。
流産後の身体のケア
お身体のケアは身体を動かすというよりはまずは生活を整えることがお勧めです。
バランスの取れた食事をゆっくり丁寧にとり、散歩やストレッチなどで静かに身体を動かし、部屋が乱れていたら部屋を整理することで身体を動かすことができる上に気持ちもスッキリします。
一日の終わりには入浴で身体を温め、清潔な寝具で静かに休む。
何かを始めるのではなく、今の環境を整えることが何もよりも心身のケアに繋がります。
入浴の仕方についてはこちらで解説しています。
妊活中の入浴法|お風呂で妊娠しやすい身体を作る方法 妊活で効果的なお風呂の入り方や効果をお伝えします。またお風呂の温度を調節するだけで一番お腹の温度が温まる方法があります。単に温度が熱いお湯は逆に冷やしてしまう要因に。論文と体験を交え詳しく解説します。お風呂好きな方はより効果的なバスタイムを。普段シャワーの方も時折取り入れていただければと思います。
周りのサポート
流産後の心身を回復させるには周りのサポートは不可欠です。
ではどのようにサポートを進めればいいのでしょうか?
パートナー、家族のサポート
何て声を掛けていいか分からず励まし、元気づけをされる方が多いかと思いますが、著者個人としてはこれらを不要と考えます。
励まされると「頑張らなくては」と無理してしまう傾向にあります。
また、悲しんでいる時は未来のことまで考えにくいので「次はうまくいくよ」「流産した後は妊娠しやすいらしいよ」などの声かけもいらないように思います。
まずは話を聞き、否定せずに感情を受け止めることで少しずつ気持ちが安定します。
身体もまだダメージが残っているので、家事などは率先して取り組んでもらえると大きな助けになります。
専門家への相談
積極的に専門家への相談を行うこともお勧めです。
精神科、婦人科に受診、訪問看護の活用、カウンセリングの受診などの手段があります。
孤独感を感じる人には特にお勧めの上、第三者の方が気持ちを打ち明けやすいなどのメリットがあります。
まとめ
流産した後というのは自分を責めてしまう方が大勢いらっしゃいます。
この精神不安定な状態はいつまで続くのだろうと悲観してしまうことも無理ありません。
まずは悲しい感情に蓋をせず、赤ちゃんを偲び、お身体を休ませてお過ごしください。
お気持ちを第三者の方が吐き出しやすいということもあるかと思います。
心身のケアのお手伝いができたらと思います。
参考文献
茂木健一郎.あなたのポジティブは偽物かも!? 脳科学者・茂木健一郎が指南.anan.2016;2016年7月20日号.マガジンハウス.
初筆:2021年1月25日
加筆修正:2026年2月16日
■■【妊娠しやすい身体づくりの方式と不妊鍼灸3本柱】◆◆
数万例超の臨床実績から導き出した方式
〔①不妊鍼灸3本柱×②不妊カウンセリング×③おうち妊活〕
・不妊鍼灸3本柱(「妊娠脈づくり」「刺さない鍼」「鍼灸おすすめ日」)
・不妊カウンセリング(「妊活情報/クリニック選び」「認活」)
・おうち妊活(「妊娠力アップおうち妊活プログラム」)
東京都新宿区西新宿7-13-7 タカラビル2F
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数万例超の臨床実績から導き出した方式
〔①不妊鍼灸3本柱×②不妊カウンセリング×③おうち妊活〕
・不妊鍼灸3本柱(「妊娠脈づくり」「刺さない鍼」「鍼灸おすすめ日」)
・不妊カウンセリング(「妊活情報/クリニック選び」「認活」)
・おうち妊活(「妊娠力アップおうち妊活プログラム」)
東京都新宿区西新宿7-13-7 タカラビル2F
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