通水検査・通気検査と卵管造影検査(HSG)との違い|不妊鍼灸・妊活鍼灸の【そあら鍼灸院】東京新宿区

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妊活お役立ちコラム

2026/01/26

不妊治療解説

通水検査・通気検査と卵管造影検査(HSG)との違い

不妊治療のための検査をこれから受けられる方から

「卵管の検査を受けますが痛いと聞きますが、本当ですか?」

「卵管造影検査、通水検査、通気検査とありますが、どう違うのでしょうか?」

そんなことを聞かれることがあります。

今回は卵管造影検査と通水検査の違い、特徴、メリット・デメリットなどを解説します。


  1. 1. 卵管因子の不妊
  2. 2. 卵管を調べる検査はどんなものがある?
  3. 3.卵管通水検査・通気検査とは
  4. 4.ソノヒステログラフィー検査とは
  5. 5. 卵管造影検査とは
  6. 6. 検査の流れ
  7. 7. 検査を行う時期
  8. 8. 著者の経験談
  9. 9. 再度卵管造影検査を受けて自然妊娠した方の事例
  10. 10.まとめ





卵管因子の不妊 

一定期間夫婦生活をもってもなかなか妊娠しない場合、妊娠を阻害しているものがないか調べる必要があります。

不妊の原因はいくつかあり、以下のように分類されます。

  • ・卵巣因子
  • ・卵管因子
  • ・子宮因子
  • ・免疫因子

その中でも女性側の問題で最も多いのは卵管因子です。

卵管は卵子と精子の通り道であり、受精卵を子宮に運ぶ働きがあります。

卵管の機能に問題があるため、卵子と精子が出会えない、排卵した卵子をうまくピックアップできなくなってしまい、妊娠が阻害されてしまうのです。

日本産科婦人科学会では以下のように述べられています。

不妊の原因別頻度は男性不妊が32.7%、卵管因子20.5%、卵巣因子が20.5%, 子宮因子が17.6%、免疫因子が5.2%、残りは原因不明となっている。


この卵管の問題を調べるために通水検査・通気検査、卵管造影検査などがあります。


卵管の閉塞の原因、治療法についてはこちらで解説しています。


ではこれらの検査は具体的にどう違うのでしょうか?


卵管を調べる検査はどんなものがある?

自然妊娠・人工授精を希望する場合、卵管が通っていることが絶対条件です。

卵管の通りを検査するには

  • ・卵管造影検査
  • ・通水検査
  • ・通気検査

に分けられます。

なお、通水検査には圧で卵管の通りをみるものと超音波で流れを見ながら評価するものの2種類に分かれます。

こちらのコラムでは前者を卵管通水検査、後者をソノヒステログラフィー検査と分けてお話します。

ではこれらは一体どう違うのでしょうか?


卵管通水検査・通気検査とは 

卵管通水検査は水を、通気検査ではカテーテルから炭酸ガスを子宮から注入します。

卵管が通っていれば、水・炭酸ガスを入れる圧力は一定以上上がる事はありません。

しかし詰まりがあれば圧力が上がります。

つまり圧力の変化で卵管の通過性が分かります。

では卵管通水検査、通気検査にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?


卵管通水検査・通気検査のメリット

卵管通水検査・通気検査は生理食塩水、炭酸ガスを注入して圧力をみます。

そのため、身体の負担が少なく、時間も比較的短く終わる検査といえます。


卵管通水検査・通気検査のデメリット

卵管通水検査・通気検査は圧力で判断するため、閉塞が確認できたとしても詳細を把握することは困難です。

後ほど解説しますが、卵管造影検査など他の卵管の検査では子宮の形状やポリープなども把握することができます。

一方、卵管通水検査や通気検査では閉塞しているか否かは分かっても左右どちらが閉塞しているかなどは分からないため、詳細を調べるためにはさらに検査が必要となります。


ソノヒステログラフィー検査とは

ソノヒステログラフィー検査について説明している画像
ソノヒステログラフィー検査は一般的には通水検査と呼ばれます。

では上記の卵管通水検査とは何が違うのでしょうか?

ソノヒステログラフィー検査は膣から水を注入して子宮内を膨らませた上で超音波検査を行います。

水を通すことでポリープなど子宮の形状が判断できます。

ソノヒステログラフィー検査でどうやって卵管の通りを判断することができるのでしょうか?

水を注入してから機械によって細かい泡を発生させ、卵管の通りをみることができます。

次にソノヒステログラフィー検査のメリット・デメリットについて説明します。


ソノヒステログラフィー検査のメリット 

ソノヒステログラフィー検査は造影剤を使わないため、身体への負担が少ないと言われています。

ヨードアレルギーや甲状腺疾患をお持ちの方でも安心して受けることができます。

卵管の通りだけでなく子宮のポリープの有無も確認でき、時間も短時間で終わります。


ソノヒステログラフィー検査のデメリット 

ソノヒステログラフィー検査では卵管の通りの有無が分かりますが、卵管の癒着などの判断は難しくなります。

また、卵管の検査のあとは妊娠しやすくなると言われていますが、ソノヒステログラフィー検査では妊娠率を上げる効果はないとされています。


卵管造影検査とは

卵管造影検査はカテーテルを通して子宮から造影剤を注入します。

造影剤が子宮→卵管→腹腔内に流れ出す所をX線で撮影します。

卵管がきちんと通っていれば造影剤が卵管采から腹腔内に飛び散ります。

卵管に詰まっている所があると、詰まった先が写らないためどこで詰まっているか把握できます。

また、卵管造影に使われる造影剤には油性と水性があります。

これらはどう違うのでしょうか?


卵管造影剤 ―水性と油性の違いー

油性の方が痛みは少なく、卵管の通過をよくする効果も高いとされています。

その為、油性の方が検査後の妊娠率の高いと言われています。

しかし油性の造影剤は体に残りやすく、吸収されるまでに時間がかかります。

吸収されるまでの間にレントゲン検査を行った場合造影剤が邪魔になるという欠点もあります。

水性の造影剤は検査を行った日の内に尿として排出される利点があります。

ここまで比べてみると卵管造影ではX線での観察があるため卵管通水・通気検査に比べると明らかになる点が多数あります。

卵管造影は単純に卵管の通過性だけでなく、子宮の形状・通過性の程度、卵管周囲の癒着の推測、卵管水腫の有無などが分かります。

同じ卵管の通過性を調べる検査ですが、分かる情報・得られる物が大分変わっていきます。

これから検査を受けられる方は是非参考になさってください。


造影検査のメリット

卵管造影検査では卵管の閉鎖の有無だけでなく、癒着の有無、卵管閉鎖の場所など詳細を把握することができます。

また、油性の造影剤を使用すると卵管の通りがよくなり半年ほど妊娠しやすい時期が続くと言われています。


造影検査のデメリット

卵管造影検査は造影剤を使い、X線での撮影があるため、被爆を避けることはできません。

そしてヨードアレルギーの人、甲状腺の疾患によりヨードを控える必要がある人には不向きな検査です。

また、クラミジアに感染したまま卵管造影検査を受けてしまうと骨盤内に感染が拡大してしまう恐れがあるため、クラミジア抗原検査を1年以上受けていない人も卵管造影検査を受けることはできません。


検査の流れ

卵管通水検査・通気検査では生理食塩水や炭酸ガスを流して圧力をみていきます。

ソノヒステログラフィー検査では生理食塩水を流して卵管に流れ出る様子を観察しつつ、超音波検査を行います。

卵管造影検査では造影剤を流した後にX線撮影を行い、造影剤の通りや拡散の様子をみます。

また、油性の造影剤の場合は翌日もX線撮影を行います。


検査を行う時期

卵管の検査は病院によって方針が変わりますが、生理が終わってから排卵前まで行うクリニックが多くあります。

そのため、生理が始まってから予約を取ることが一般的です。


著者の経験談

通水検査と卵管造影検査を受けた著者
著者は卵管通水検査と卵管造影検査をそれぞれ受けた経験があります。

1回目は卵管通水検査。

始めて不妊治療のクリニックに通院を開始し、すぐに受けるよう勧められました。

これまで患者様から卵管検査は思ったほど痛くないという感想を何度も聞いていたため、特に緊張することなく当日を迎えました。

担当医が「では水を流します」の声のあとに著者の下腹部に激痛が走りました。

あまりの苦悶の表情に看護師さんがとんでくるほど。

普段から生理痛が軽い私にとって卵管通水検査はかなりの痛みで、看護師さんから呼吸のアドバイスをもらい何とかやり過ごしました。

担当医からは「水が順調に通っていますよ」なんて声をかけられていましたが、あまりの痛みのため「卵管が狭いのでは…」とも思いましたが、特に問題がない様子で検査終了。

ぐったりと内診台に乗ったまま安静にし、その日は終わりました。

卵管造影検査を受けたのはその2年後。

なかなか不妊治療がうまくいかず、転院先のクリニックから期間が空いていること、前回が卵管通水検査であることを理由に卵管造影検査を勧められました。

痛みは心配でしたが、卵管造影検査でないとわからないこともあるため、再度受けることにしました。

卵管造影検査は痛みを覚悟していたためか、前回の通水検査で卵管の通りがよくなったか、理由は不明ですが、前回よりは圧倒的に少ない痛みで受けることができました。

X線での様子もみることができ、より詳細な結果を卵管造影で知ることができました。


再度卵管造影検査を受けて自然妊娠した方の事例

Aさんは39歳の時に当院の初診を受けられました。

2人目治療で、上のお子様は現在5歳。

排卵誘発剤が怖く感じ、なるべく自然な形での妊娠を希望されており、東洋医学での身体作りに取り組まれていました。

およそ週1回、定期的に治療を受けられ、2か月後には寝起きがすっきりして身体の変化を感じるようになりました。

しかし、お仕事のストレスや職場の同僚による妊娠でお辛い気持ちになることも多々。

当院に通われて1年ほど経った頃、卵管造影検査をまた受けるとお話されました。

Aさんは当院の通われる前に1度卵管造影検査を受けています。

期間が空いたこと、自然妊娠を希望している故、苦手であった病院に行かれ卵管造影を実施。

その翌周期に念願の自然妊娠をされました。

卵管造影検査は検査のみならず治療の側面もあります。

1度卵管の検査を受けると、もう受けてはいけないのでは?と誤解されることもありますが、検査の内容をしっかり理解され、妊娠に結び付いた事例です。

Aさんは2人目治療です。2人目治療の原因と対策はこちらで解説しています。



まとめ

卵管が閉塞していたために妊娠しないというのは意外と多い症例です。

検査が怖いというご意見もよく伺いますが、呼吸法などで痛みを和らげることは可能です。

特に自然妊娠をご希望される方は卵管の通りは大切になります。

1回受けたから大丈夫、ではなく治療のために受けることも1つの手段として検討されてもいいかもしれません。

当院では身体作りだけでなく、妊活の進め方についても日々相談を受けています。

どう妊活を進めればいいか分からない、そんな方もいつでもお気軽に聞いていただけたらと思います。


参考文献
日本産科婦人科学会
https://www.jaog.or.jp/lecture/2-不妊症の定義・分類・治療法/ 

初筆:2013年12月16日
加筆修正:2026年1月26日


楠本プロフィール

この記事の著作者

鍼灸師 あんまマッサージ指圧師 楠本 敦子

「東京漢方鍼医会」会員

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。

この記事の著作者

院長 鍼灸師 あんまマッサージ指圧師 松本 敏樹

経歴
  • 2011年
    認定不妊カウンセラー取得
    新宿に開業
  • 2014年
    現在地へ移転
    漢方鍼医会 入門部講師 就任
  • 2016年
    漢方鍼医会 理事 就任
    研修部講師 就任
    東京漢方鍼医会 学術部部長 就任
  • 2018年
    東京漢方鍼医会 代表 就任 現在に至る
  • 2022年
より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。
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