卵子老化のサインってある?卵子の老化が加速する原因。|不妊鍼灸・妊活鍼灸の【そあら鍼灸院】東京新宿区

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妊活お役立ちコラム

2026/06/19

おうち妊活

卵子老化のサインってある?卵子の老化が加速する原因。

「自分たちでタイミング法を行っていたがなかなか授からない。病院に行って不妊治療を始めたらすぐ妊娠すると思っていたけど、それでもうまくいかないから焦り始めている」

「クリニックでの治療中、時間の経過とともに卵子も老化していると言われ、これからも治療もうまくいくのかなと心配。」

「意を決して体外受精をスタート。初めて採卵をしたが受精せず、卵子の質が悪いのではないかと不安」


当院に来られた患者さんがおっしゃっていた言葉です。


令和 4 年 4 月から不妊治療の保険適応が開始され、それ以前に比べ治療をスタートされる方は多くなったように感じます。


治療を始めてもうまくいかず、不安や焦りを抱えている方は少なくありません。

質の良い卵子を保つことは妊活においてとても重要です。

この記事では、卵子の加齢変化や卵巣機能の変化を正しく知り、妊活中に整えておきたい身体づくりについてお伝えします。


    もくじ

 


卵子とは?

卵子とは、精子と共に赤ちゃんの元となる細胞です。その卵子は卵巣の中で排卵の時期を待っているのです。


皆さんもご存知の通り、赤ちゃんとして生まれてから卵子も一緒に年を重ねます

卵子の数はお母さんのお腹にいる胎児の時にピークを迎え、次第に減少していきます。
生まれてくる頃にはだいたい200万個
そこから10代では30万〜50万個
20代では10万個
30代では1〜3万個と少なくなっていくのです。


卵子の老化とは?

卵子は年齢とともに減るばかりでなく老化もしていきます。


しかし「卵子の数」と「質」どちらも同じように変化するわけではありません。
年齢とともに卵子の数は減り、卵子の質も低下しやすくなります。


妊娠を希望する方にとって、どうしても阻止したい事ではありますが、それが自然の原理となるのです。


卵巣機能変化のサイン(セルフチェック)


「老化のサイン」は、卵子自体の変化で感じ取れるものではありません。

実際に気づきやすいのは、加齢に伴う卵巣機能の変化でホルモン分泌が変動し、その「結果」として月経に変化が出るケースが多いです。

例えば…

    ・生理周期が短くなったりと不規則になる
    ・生理の出血量が極端に少なくなる(逆に出血がダラダラ続く)
    ・基礎体温が二相に分かれない(ガタガタしている)
    ・不正出血が続く・頻度が増える
    ・のぼせやすくなる
などがあります。

注意してもらいたいのですが、これが1つでも当てはまったらそれに該当する訳ではありません。
定期的に起こる場合、その可能性があるということです。

またストレスや体重変化、甲状腺など別の原因でも起こる可能性があるため、症状だけで判断しないことが大切です。
気になるときは基礎体温や生理周期を記録しつつ、必要に応じて医師に確認しましょう。

生理周期が短くなったり、不規則になる

生理周期が25日未満と短くなったり、周期が不規則になったりする場合は、卵巣機能の変化によって排卵までの期間が短くなっている可能性があります。

例えば、
「以前は28〜30日だったのに、最近は23〜24日が続く」
「月によって20日台前半〜35日以上と差が大きい」といった変化がみられることがあります。

まずは基礎体温と生理開始日を3か月ほど記録してみましょう。
ただし、睡眠不足や過度なダイエット、ストレス、甲状腺疾患などでも起こるため、他の要因も考慮することが大切です。

経血量が極端に少なくなる(逆に出血がダラダラ続く)

経血量が急に減ったり、生理が2〜3日で終わる、反対に少量の出血が長く続く場合は、排卵やホルモン分泌がうまくいっていない可能性があります。

「ナプキンの交換回数が減った」「茶色い出血が長く続く」などの変化は記録しておくとよいでしょう。

ただし、子宮筋腫やポリープ、ストレスなどでも起こるため、変化が続く場合は婦人科への相談をおすすめします。

基礎体温が二相に分かれない(ガタガタしている)

基礎体温は通常、低温期と高温期の二相に分かれます。

・低温期のまま生理が来る
・高温期が短い(10日未満)
・高温期でも体温が安定しない

といった場合は、排卵や黄体ホルモンの分泌に影響が出ている可能性があります。

ただし、睡眠不足や飲酒、体調不良などでも変動するため、できるだけ同じ条件で測定しましょう。

不正出血が続く・頻度が増える

不正出血は、生理以外の時期に出血することをいいます。

ホルモンバランスの乱れや加齢による変化で起こることもありますが、子宮筋腫や子宮頸がんなどが原因の場合もあります。

出血した日や量、色、痛みの有無を記録しておくと、受診時の参考になります。

その他の症状

加齢や卵巣機能の変化に伴い、

    ・ホルモンバランスの乱れ
    ・女性ホルモンの低下
    ・体外受精では受精しにくくなる(異常受精も含める)
    ・受精卵の成長が止まりやすくなる

といった変化がみられることもあります。

ただし、これらは年齢だけで決まるものではなく、体調や生活習慣、治療時の体調の変化など様々な要因が関係します。
必要以上に不安にならず、まずは現在の身体の状態を把握することが大切です。


卵巣が老化する原因

加齢
卵子老化が進む最大の原因は加齢です。
卵子は赤ちゃんとして生まれた時点で、数が決まっています。
そして年齢とともに減少していき、さらに卵子の質も低下しやすくなります。

卵子の質の低下とは、精子との受精がうまくいかなかったり、受精卵の成長能力が低く成長が止まってしまったりします。
また卵子に含まれる染色体に異常が起こりやすくなり、着床しても流産してしまう可能性が高まってしまうのです。

さらに、喫煙、極端な体重変化、睡眠不足、強いストレスなどが重なると、ホルモンバランスや血流、酸化ストレスなどを通じて、妊活中の身体づくりに影響する可能性があります。

不規則な食事

食事は何時ごろ、そして何をどれだけ食べるのかによってより良いエネルギーになるのか、それとも胃腸の負担が強くなるのか変わってきます。

不規則な食事時間は生活リズムを乱し、そしてホルモンバランスも崩してしまうこともあります。


例えば、脂っこい食べ物や味の濃い食べ物、甘いもの、冷たい物などは消化させるのに時間がかかります。
さらに満腹まで食べると、胃腸の負担が強くなり栄養素を消化・吸収する力が減ってしまいます。


食品に関しては、揚げ物や菓子パンなどで使われているトランス脂肪酸は避けた方がいいです。
  
トランス脂肪酸はLDL(悪玉)コレステロールを増加させ、HDL(善玉)コレステロールが減少させる働きがあります。
 
血中のLDL(悪玉)コレステロールを増加し、HDL(善玉)コレステロールが減少すると、動脈硬化となり心疾患のリスクが高まります。
 
 
動脈硬化が起こると血流が流れづらくなるため、卵巣への影響も懸念されます。

 
卵子の質と糖のについてはこちらに書いています。



痩せすぎと肥満

ご自身のBMIは知っていますか?

BMIとは体重(kg)÷身長(m) ÷身長(m)で算出される値です。それによって肥満度を表す指標っとなっています。

    18.5未満が低体重
    18.5〜25が標準
    25以上が肥満
と分類されます。

痩せすぎや肥満の方は妊娠しにくいと言われています。


痩せすぎやエネルギー不足が続くと、身体は生命維持を優先し、排卵や月経が乱れることがあり
その結果、妊娠しにくい状態につながる可能性があります。 
 
一方で、肥満は排卵障害やホルモンバランスの乱れ、妊娠率の低下と関係することがあります。
 
ほかにも
夫婦の体重(BMI)と妊娠の関係性を表した論文がこちらになります。
 
結果:両方のパートナーが正常なBMIを持っていたカップルと比較して、妊娠率は10%と19%で、両方のパートナーが低体重または肥満であったカップルでそれぞれ減少しました。
正常なBMIを持つ女性と太りすぎの男性の組み合わせは、最大の出生率、肥満女性と低体重男性の組み合わせは最低の出生率でした。(1)

適切なBMIのカップルとお互いが低体重または肥満のカップルで比較した場合、妊娠率の差が1割以上出たという事です。
夫婦そろって適切なBMIで維持することが妊娠の為にも必要なことといえそうです。

冷え

冷えなどの血流の低下は、卵巣や子宮へ栄養素や酸素が届きにくくなる可能性があります。

冷えそのものが直接、卵子の質を下げると断定はできません。
ただし、冷えを感じる背景には、血流、自律神経、筋肉量、睡眠、ホルモン変化などが関係していることがあり、妊活中の体調管理として整えておきたい要素です。

精神的ストレス

ストレスはなんとなく良くないイメージがあると思いますが、具体的にどのような身体の変化が起こっているのでしょうか。
 
 
ストレスがかかることで、副腎皮質から「コルチゾール」というホルモンが分泌される事がわかっています。
そのコルチゾールを分泌するまで、視床下部→下垂体→副腎皮質という流れで伝達されます。
 
実は女性ホルモンも視床下部→下垂体→卵巣と同じ経路を使うのです。
強いストレスが続くと、視床下部・下垂体・卵巣の連携に影響し、排卵や月経リズムが乱れることがあります

睡眠不足・睡眠障害

睡眠不足が続くと集中力や判断力の低下、他にも免疫機能も落とすなど様々な影響が起こることがわかっています。

睡眠障害などできちんと睡眠が取れていない方は「メラトニン」がきちんと分泌されていない可能性があります。
メラトニンは体内時計のようで、○○時だから眠くなってきたとか、お腹空いてきたとか1日のリズムを作ってくれるホルモンです。

メラトニンには抗酸化作用があることが知られており、卵胞環境との関係も研究されています。
ただし、睡眠を増やせば卵子の質が直接改善する、とまでは言い切れません。

睡眠はホルモンリズム、自律神経、ストレス対策の面から、妊活中の身体づくりとして大切です。



運動不足

一週間の中でどのくらい運動されているでしょうか。

世界保健機関(WHO)の2020年のガイドラインには、「成人は毎週150〜300分の中強度の運動、または毎週75〜150分の高強度の運動を行うべき」と規定されています。

中強度とは息が上がるがギリギリ会話できるくらいの軽めのジョギング。高強度とは息が上がって会話を続けるのが難しい程度を指します。

これを聞くと「そんなに運動しなきゃいけないんだ」と驚かれる方も多いのではないでしょうか。

運動不足が続くと、筋肉量が減っていき代謝も下がります。
すると熱を生産する事ができないので冷えやすくなるのです。

また筋肉を動かすことで血流も流れやすくなります。


適度な運動は、血流、体重管理、血糖コントロール、睡眠の質、ストレス対策に役立ちます。
これらは妊活中の身体づくりの土台として大切です。

喫煙

タバコに含まれている有害物質が卵子や精子の質の低下をもたらすことがわかっています。

タバコの中のタールなどにより活性酸素を増やします。活性酸素とは酸化ストレスがかかったもので「サビ」みたいなものです。

それが増えてくるとエネルギーを産生するミトコンドリアの機能低下をもたらしたり、DNAを傷つけてしまったりするのです。

喫煙は卵巣機能、卵胞発育、精子の状態、妊娠率に悪影響を及ぼす可能性があるため、妊活中は禁煙がすすめられています。


卵子の老化(卵質の低下)が不妊の原因となる

卵子の老化=卵子の質の低下が起こりえます。

それは年齢を重ねるたびにダメージが蓄積される事で起こりやすいのです。


卵子の老化が起こる事で受精や着床を妨げてしまうため、不妊になりやすくなってしまいます。
 
そうならないためにも、どんなところに影響するのか知っておきましょう。

受精しない

受精とは、排卵した卵子に精子が入り込むことをいいます。

卵巣内の原始卵胞は成熟して排卵しますが、すべてが十分に成熟するわけではありません。
成熟が不十分なまま排卵・採卵された卵子は、精子を受け入れる準備が整っておらず、受精しにくくなることがあります

また、卵子は受精や細胞分裂のために大量のエネルギーを必要とします。

そのエネルギーを作るミトコンドリアは、同時に活性酸素も発生させます。
活性酸素が加齢や生活習慣の影響で過剰になると、受精する力や細胞分裂する力が低下する可能性が起こりやすいのです。

着床しない

受精卵は細胞分裂を繰り返しながら卵管を通り、子宮内膜に到達します。
この受精卵が子宮内膜にくっつくことを着床といいます。

しかし、加齢によって受精卵の成長力が低下すると着床しにくくもなります。
また、ホルモン分泌の低下により子宮内膜が十分に厚くならないことも、着床率の低下につながりやすくなってしまうのです。

流産が増える

流産率は平均で約15%とされていますが、年齢とともに上昇します。

大規模研究では、25〜29歳で約10%と最も低く、35歳以降は徐々に増加し、40代ではさらに高くなることが報告されています。
その主な要因の一つが、加齢による染色体異常の増加です。

赤ちゃんの染色体異常

卵子の老化は、赤ちゃんの染色体異常とも深く関係しています。

加齢によって染色体を正しく分ける力が低下すると、ダウン症候群(21トリソミー)などの染色体異常が起こる可能性が高くなります。
染色体異常を持つ受精卵は着床しづらかったり、妊娠初期に成長が止まったりすることも少なくありません。


病院で受けられる検査

セルフチェックで卵子の老化が気になったり、自分の身体の状態を客観的に知りたい方は、「卵巣の予備力」を確認できる検査がおすすめです。

卵巣年齢を調べるAMH検査

AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査は、卵巣に残っている卵子の数の目安(卵巣予備能)を調べる血液検査です。
AMHは発育初期の卵胞から分泌されるホルモンで、その値から卵子の残存数の目安を推測します。
結果は年齢ごとの基準値と比較され、「卵巣年齢」と表現されることもあります。

ただし、AMHで分かるのは卵子の「数の目安」であり、受精しやすさや染色体の状態など、卵子の「質」を評価するものではありません。

ホルモン値や超音波で卵巣の状態を知る

AMH検査に加えて、血液検査(FSH・E2)や経膣超音波検査を行うことで、より詳しく卵巣の状態を把握しやすいです。

FSH(卵巣刺激ホルモン)やE2(エストラジオール)は卵胞の発育状況や卵巣の反応を調べる検査です。
また経膣超音波では卵胞の発育や子宮内膜の状態を確認できます。

これらを組み合わせることで、身体の状態を総合的に評価することができます。

卵子の質は直接調べることが難しい

「卵子の質」が気になる方は多いですが、現在の医療では卵子の質そのものを直接評価する方法は限られています。

卵子の質には、受精する力や細胞分裂する力、着床・妊娠につながる力などが関係しており、検査で明確に判断することは難しいのです。

実際には、卵子の質は数値で測るというより、治療の過程で見えてくる部分が大きいのです。


不妊治療を検討するタイミングや治療法

妊活を続けても妊娠に至らない場合は、卵子の変化を含め何らかの要因が関係している可能性があります。
不妊の原因は女性だけでなく男性側にもあるため、まずは夫婦で検査を受け、現状を把握することが大切です。

受診のタイミング

「いつ次の治療に進むべき?」というのは多くの方が悩むポイントです。

一般的には、35歳未満で1年35歳以上で6か月程度妊活を続けても妊娠しない場合、不妊検査や相談を検討する目安とされています。

また、

  • ・月経不順がある
  • ・排卵しているか分からない
  • ・子宮内膜症やPCOSと言われたことがある
  • ・流産を繰り返している
  • ・男性側に気になる点がある
といった場合は、早めの受診がおすすめです。

妊娠しやすさは年齢とともに変化するため、一度現状を確認しておくことは安心にもつながります。

主な治療法

タイミング法

排卵日に合わせて性交のタイミングを調整する方法です。負担が少なく、最初に選ばれることが多い治療です。

人工授精(AIH)

排卵時期に合わせて、処理した精子を子宮内へ注入する方法です。卵子と精子が出会いやすくなるようサポートします。

体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)

採卵した卵子を体外で受精させ、育った受精卵を子宮へ戻す治療です。精液所見や過去の受精結果などを踏まえ、受精方法を選択します。

ステップアップのタイミング

治療を次の段階へ進める時期は、年齢や検査結果、治療経過を踏まえて判断します。

特に35歳以降は妊娠率が変化しやすいため、状況に応じて早めに次の治療を検討することも大切です。
一般的には6周期前後を目安にステップアップするケースが多くみられます。


卵子凍結という選択肢

将来の妊娠に備えて卵子を凍結保存する方法もあります。
仕事やライフプランの都合で妊活を先送りしたい場合に選択されることがあります。

ただし、

・妊娠を保証するものではない
・年齢によって結果が変わる
・費用や身体的負担がある

といった点も理解しておく必要があります。

一方で、すでに妊活を始めている場合は、卵子凍結より治療を進めた方が適しているケースもあります。
気になる方は専門医に相談してみましょう。


卵子の加齢変化に備える

栄養バランスを考えた食事

人の身体は、炭水化物・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラルなど、さまざまな栄養素によって支えられています。
そのため、妊活中は特定の栄養素だけを意識するのではなく、まずは食事全体のバランスを整えることが大切です。

1日3食を基本として、
・主食(ご飯やパンなど)
・主菜(肉・魚・卵・大豆製品など)
・副菜(野菜や海藻類など)

が揃っているかを確認してみましょう。

実際に患者さんをみていると、野菜はしっかり食べていても、タンパク質が不足しているケースは少なくありません。
タンパク質は身体の細胞を作る材料であり、卵子も細胞の一つです。
1食につき手のひら1枚分(約100g)を目安に取り入れてみてください。

また、妊活では抗酸化作用を持つ栄養素も注目されています。
ビタミンEはアーモンドやアボカド、かぼちゃなどに多く含まれ、ビタミンCは柑橘類などの果物や野菜に豊富です。
これらは活性酸素によるダメージから身体を守る働きがあると考えられています。

卵子は排卵や受精、細胞分裂の過程で多くのエネルギーを必要とします。
そのため、タンパク質だけでなく、ビタミンE・C、鉄、亜鉛、ビタミンB群なども含めてバランスよく摂取することが重要です。


「サプリメントで摂れば大丈夫」と考えるのではなく、まずは日々の食事からさまざまな栄養素をバランスよく摂り、身体の土台を整えることを意識してみましょう。

さらに、食事の時間帯をできるだけ一定にし、よく噛んで食べることも大切です。
こうした毎日の積み重ねが、妊娠しやすい身体づくりにつながります。
 

冷え対策

卵胞が育つ過程では、卵巣を含めた全身の血流や体調管理も大切です。
冷えを感じる背景には、血流、筋肉量、自律神経、ホルモン変化などが関係していることがあります。
冷えがある場合、全身の巡りや体調管理の面から整えておきたいポイントの一つです。
 
 
お腹や足首を触ってみてください。
冷たくなっていたら、腹巻きやレッグウォーマーなどで冷えないように予防したり、足湯やお灸などで熱を入れてあげるのもオススメです。

運動

適度な運動は、血流、体重管理、血糖コントロール、睡眠の質、ストレス対策に役立ちます。
これらは妊活中の身体づくりの土台になります。
 
さらに運動をして筋力が上がることで代謝が上がり、痩せやすくそして冷えにくい身体になるのでオススメです!!

ストレス対策

生活しているといろんな場面でイライラしてしまうこともありますよね。
そんなストレスは話し合って解決できたらいいですが、そうもいかない時もあると思います。
 
そんな時は以下の方法を試してみてください。
 
  • 1.たくさん睡眠をとる
  • 2.適度に運動をする
  • 3.誰かと話をする(思いを相談)
  • 4.自分の思いをノートに書く
  • 5.漫画や映画などで笑ったり泣いたりする
  • 6.趣味に没頭する
もしかしたらスッと心が軽くなる方法が見つかるかもしれません。

睡眠

質の良い睡眠のためには寝るための準備が重要となります。
 
寝る約3時間前には食事を済ませましょう。
お風呂も39度くらいの湯船に浸かることで、その日の疲労を解消しリラックスしやすい状態となります。
 
お風呂から出た後はケータイや蛍光灯などの強い光は避けるようにした方がベストです。
 
お布団に入ったら何も考えず、ゆっくりと呼吸を意識してあげるのもおすすめです。

禁煙

先ほども説明したように「タバコは百害あって一理なし」です。
 
なかなか禁煙は難しいとお聞きします。
しかし禁煙を頑張れれば、血流が促進し卵子や精子の質の低下を食い止められるかもしれません。

禁煙は簡単なことではなく、なかなかやめられないという声もよく聞きます。
しかし、禁煙によって血流の改善が期待でき、卵子や精子への悪影響を減らせる可能性があります。

また、妊活中はアルコールの飲み過ぎにも注意したいところです。
適量であれば大きな問題にならないこともありますが、過度な飲酒はホルモンバランスや睡眠の質に影響を与える可能性があります。
そのため、妊活中は飲酒量を控えめにすることをおすすめします。

実際に患者さんからは「タバコ辞めるのは大変だったけど、辞めたことで1番身体が楽になった」とおっしゃっていました。


大変なことほど取り組むのに勇気が必要ですが、その分、身体の変化を実感しやすいかもしれません。
妊娠しやすい身体づくりのためにも、できることから少しずつ取り組んでみましょう。


卵子の老化に対する鍼灸の対策


鍼灸は肩こりや腰痛などに効くようなイメージを持っている方が多くいらっしゃると思います。
 鍼灸では、冷え・睡眠・胃腸の不調・ストレス・自律神経の乱れなどを整えることで、妊活を続けやすい身体の土台づくりをサポートすることを目的としています。

鍼灸の効果

鍼灸では皮膚や筋肉への刺激を通して、痛みの緩和、筋緊張の緩和、血流や自律神経への影響などが期待されています。 

ツボに鍼やお灸をすることで
皮膚や筋肉への刺激
神経系・自律神経系に影響
筋緊張や血流、身体の緊張状態が変化
睡眠・冷え・胃腸の不調・ストレス反応などの改善をサポート
という流れとなります。
 
ツボの刺激により血流が上がり、日々の不調や妊活へのコンディションを整えていく働きを強めていきます。

妊娠脈づくりの鍼

さらに当院では脈を診て鍼をすることで、患者さん一人一人の状態に合わせた妊娠しやすい身体づくりに特化できる鍼を行っています。
そのため一般的に「不妊に効く」といわれるツボではなく、それを加味しつつ、体質や身体の癖を反映することでオーダーメイドなツボを選ぶことができます。
 
それが「妊娠脈づくりの鍼」となります。
 
これは現代医学的に妊娠率を判定するものではありませんが、東洋医学では脈を身体の状態をみる一つの手がかりとして考えます。
ある程度の脈の速さがあり流れのスムーズな脈は程よく熱のある状態で、それは妊娠中の脈と捉えます。
そのためこのような温かく流れが良い状態が妊娠しやすい脈・身体の状態となります。
  
 
例えば工場でベルトコンベアーが稼働しているとします。
年季が入ってくると、速度が遅くなってしまったり、ベルトが切れて物が途中で落ちてしまったりすることで、運べる物の量が減ってしまいます。
 
それを油をさして摩擦を減らしたり、ベルトを修復することで新品同様に運べるようになりますね。
 
 
人間の身体でも同じです。
日々生活をしていると疲れやストレス・寝不足など負荷がかかる事によって流れが悪くなってしまいます。
 
より負担が強くでているところは脈に現れるため、治療することで流れがスムーズになるのです。


よくある質問

卵子の老化は何歳から始まる?

卵子の老化は「ある年齢から急に始まる」というより、時間の経過とともに卵子数が減り、また質も変化する流れとなっています。
妊娠率は30代前半から徐々に、35歳以降で低下が目立ちやすくなります。

卵子の老化を示す自覚症状はありますか?

卵子の老化は見た目や自覚症状だけで判断しにくいため「妊娠しにくさ」として気づくことが多いです。
卵子の質は直接確認できないため、目安としては年齢に加え、月経周期の短縮(25日未満が続く)、基礎体温の高温期が短い、排卵検査薬の反応が早まるなどのホルモン変動が起こった結果の反応が出ている場合があります。

卵子の老化が進んでいるかどうかは、どうやってわかりますか?

卵子の老化がわかる検査はありません。そのため卵巣の予備能(残りの卵子の目安)や排卵の状態から推測します。
代表的なものがAMH検査で、数値が低いほど卵子が残る量が少ない可能性があります。
加えて、経腟超音波で胞状卵胞数(AFC)を数えたり、月経3日目前後のFSH・E2を測ることもあります。

一度老化した卵子の質を若返らせることはできますか?

結論から言うと、卵子の質を若返らせることはできません。
卵子は加齢とともに一緒に歳をとり、その過程で染色体異常などが増えやすくなるためです。
しかし、体調や生活習慣を整えて、卵子が育ちやすい環境(ホルモンや血流、栄養)をサポートすることは可能です。

具体的には、生活習慣(睡眠・運動・食事など) を整えたり、禁煙やお酒を控える、過度なダイエットや強いストレスを避けることなどが基本です。
また月経不順や婦人科疾患の治療も大切になります。

AMH検査の値が低いと、もう妊娠は難しいのでしょうか?

「AMHが低い=妊娠できない」という訳ではありません。
AMHは卵巣に残る卵胞の数の目安の数値で、卵子の質や子宮の状態を直接示す検査ではないのです。

例えばAMHが低くてもタイミング法や体外受精で妊娠する方はいます。
一方で治療では、採卵できる数が少なめになりやすい点が課題になります。


まとめ

卵子は年齢とともに数が減り、質も変化していきます。
これは自然な変化であり、完全に止めたり若返らせたりすることはできません。

大切なのは、必要以上に不安になることではなく、今の身体の状態を正しく知り、できることから整えていくことです。
AMHやホルモン検査、超音波検査などで卵巣の状態を確認することは、今後の治療方針を考える目安になります。
また、妊娠には卵子だけでなく、精子、子宮内膜、ホルモン、血流、睡眠、ストレスなど、さまざまな要因が関係します。

鍼灸では、冷え、睡眠の乱れ、胃腸の不調、ストレス、自律神経の乱れなどを整えながら、妊活を続けやすい身体づくりをサポートしていきます。
治療が思うように進まず、不安や焦りを感じることもあると思います。
一人で抱え込まず、病院での検査や治療とあわせて、今できる身体づくりにも目を向けてみてもらえたら幸いです。


参考文献
(1)Zhang Y, Zhang J, Zhao J, et al. Couples’ prepregnancy body mass index and time to pregnancy among those attempting to conceive their first pregnancy. Fertility and Sterility. 2020;114(5):1067-1075.


初筆:2023年8月31日
加筆修正:2026年6月19日





この記事の著作者

鍼灸師 柔道整復師 福田 真弓

「東京漢方鍼医会」会員

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。

この記事の著作者

院長 鍼灸師 あんまマッサージ指圧師 松本 敏樹

経歴
  • 2011年
    認定不妊カウンセラー取得
    新宿に開業
  • 2014年
    現在地へ移転
    漢方鍼医会 入門部講師 就任
  • 2016年
    漢方鍼医会 理事 就任
    研修部講師 就任
    東京漢方鍼医会 学術部部長 就任
  • 2018年
    東京漢方鍼医会 代表 就任 現在に至る
  • 2022年
より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。
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