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妊活お役立ちコラム

2024/07/04

妊娠中/産後

妊娠中の風邪を早く治す方法。赤ちゃんへの影響は?

「妊娠中のマイナートラブルで調子があまりよくないのに、風邪にもかかってしまい家事や仕事が思うように出来なくてつらい…」




「妊娠中に新型コロナウイルスやインフルエンザになると重症化するリスクが高いと聞き、もし感染してしまったらどうしようと不安になる。」




「妊娠中はとにかく赤ちゃんのことが心配で、なるべく風邪を引きたくない」





妊娠中に風邪をひいてしまうと、薬は飲んでもいいの?赤ちゃんへ影響は?と心配に思われることがあると思います。



本記事では、胎児への影響について、また病院に行くタイミングなど、風邪をひいてしまったらどうすればいいのかなどの予防と対策をご紹介します。


  1. 1風邪とは
  2. 2風邪を早く治すには?どんな対策がある?
  3. 3重要なのは予防
  4. 4東洋医学と風邪
  5. 5体外受精の移植直後に新型コロナウイルスに感染してしまった方の事例
  6. 6まとめ

風邪とは

風邪を引いて寝込む女性
風邪は、おもにウイルスが鼻・のど・気管などの呼吸器官に侵入して炎症を起こす病気です。



風邪の原因となるウイルスは200種類以上もあると言われています。



症状は発熱・咳・鼻水・倦怠感など様々であり、妊娠中は免疫力が低下しているので、10カ月の間に一度は風邪をひいてしまうことがあります。



風邪を引いたら赤ちゃんに影響はあるの?

基本的には風邪を引いても赤ちゃんに悪影響が及ぶことはほとんどありません。



しかし、風邪をこじらせて高熱が続くと、流産や切迫早産のリスクが高まり赤ちゃんにも影響してしまう場合があります。



病院に行く判断基準は?

「ただの風邪だし大丈夫!」と病院に行くのをためらってしまう妊婦さんもいます。


通常、風邪の症状では高熱が出ることは少なく、食事や睡眠など休息をしっかりとることで症状が緩和していきます。


しかし、38度以上の発熱が出た場合や、風邪をこじらせてしまうと、副鼻腔炎などの二次的な感染症や肺炎の併発や早産を引き起こす可能性もあります。



発熱時、風邪の症状が長引いているときは、早めに医療機関の受診をすることをおすすめします。



コロナ・インフルエンザの場合はどうしたらいい?

最初は風邪かも?と思っていたら、インフルエンザや新型コロナウイルスに感染していたというケースも少なくありません。

新型コロナウイルスやインフルエンザに罹患した場合、赤ちゃんに影響があるのかについても説明していきます。



新型コロナウイルスの場合 

妊娠中に新型コロナウイルスに感染した場合、現時点では先天性の障害や流産リスクなど赤ちゃんへの影響は低いと考えられています。



しかし、妊娠中、高血圧や糖尿病、喘息などの基礎疾患がある場合、肥満(BMI30以上)、高齢の場合は、重症化リスクが高いと言われているため、注意が必要です。


国立研究開発法人国立成育医療研究センターでは新型コロナウイルス感染症の主な治療薬の妊娠中の安全性についての記載があります。


インフルエンザの場合 

こちらも、新型コロナウイルスと同様に妊娠中のインフルエンザウイルス感染は赤ちゃんへ直接影響することはないと考えられていますが、重症化しやすいと言われます。



インフルエンザに感染していた場合は抗インフルエンザ薬のタミフルやリレンザ、イナビルが処方されますが、これらも胎児への影響はないと報告されています。



薬は飲んでもいい? 

妊娠中に薬を飲んでもいい?
妊娠中は胎児への影響を考えると薬を飲むことに抵抗を感じる方も少なくありません。


妊娠第4週〜15週の間は赤ちゃんの大切な器官が作られている時期なので、薬を服用するときは注意が必要です。


現在、妊娠中も安全に使用できるとされている解熱鎮痛剤はカロナール(アセトアミノフェン)が有名です。


しかし「非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)」〔イブプロフェン、ロキソニン、ボルタレン、外用薬〕は、流産のリスクや羊水が少なくなる、妊娠後期の赤ちゃんの動脈管を狭くしてしまう等の可能性があります。



市販薬を自己判断で服用するのではなく、医療機関で妊娠中に服用しても問題ない薬を処方してもらうのが良いでしょう。



風邪を早く治すには?どんな対策がある?

風邪を早く治すためには、症状に対して適切な対策をしていくことで、症状の緩和につながります。



発熱している時

発熱時の対応について
発熱は発汗を促し、水分を大量に排出します。


脱水を防ぐためにも、スポーツドリンクなどで水分を十分に摂取することが大切です。



また、汗をかくと熱が下がりますが、濡れた衣類で体が冷えてしまいますので、こまめに着替えをしましょう。



休息・睡眠をとる

体力の回復に休息・睡眠はとても重要です。


風邪を治すために、まずは身体をゆっくり休めて十分な睡眠をとる必要があります。



決して無理はせずに、症状の改善が見られない場合は医療機関への受診も検討しましょう。



軽めの運動をする 

発熱や咳がなく、運動ができそうな状態であれば、ストレッチやウォーキングなどの軽めの運動で回復が早まる場合もあります。



体をあたためる 

悪寒があるときは体をあたためましょう。



衣類や寝具をあたたかいものにする他に、入浴や身体を温める食べ物・飲み物を摂取することもおすすめです。


身体を温める効果のある食材には、生姜、人参、ゴボウ、レンコン、玉ねぎ、カボチャ、りんご、ブドウ、納豆、みそ、玄米、ほうじ茶などがあります。



食事のとり方 

早く風邪を治すためにも栄養不足は禁物です。


意識してとりたい食品としては、タンパク質(肉・魚・卵・大豆製品)や、野菜・果物などに含まれるビタミンC、乳製品・胚芽米・卵などに含まれるビタミンB群などがあります。



しかし、胃腸の働きも低下していて、食欲が出ないことも多いので、無理してたくさん食べる必要はありません。



食欲と好みに応じて、食べやすいものを摂取していきましょう。



頭を冷やす 

発熱時は、体を冷やすことも大切です。



氷枕や冷却シートなどで頭や首・脇の下など太い血管がある部分を冷やすことで、早く熱が下がりやすくなります。



咳が出る時 

ひどい咳が続くとお腹の張りにつながることもあります。

  • ・水分補給をこまめにする
  • ・部屋を加湿する
  • ・マスクを着用する
  • ・上体を起こして過ごす(枕を高くして寝る)
などで、咳対策をしていくとよいでしょう。



重要なのは予防 

風邪にかかりにくくするためには、日々の食生活や睡眠を整えていく他にも、手洗い・うがいなどの予防で、ある程度感染を防ぐことができます。



手洗い・うがい 

お出かけたした後や、電車やバスなどの公共機関を利用した後は手洗いとうがいをしっかり行いましょう。

洗面所がない場所でも手洗いができるように、水のいらない除菌剤やシートを持ち歩くのもおすすめです。



うがい薬を利用する妊婦さんもいます。


ヨードを含んだうがい薬は、長期利用で胎児の甲状腺機能低下の影響が出てしまう可能性があります。


妊娠中の風邪予防でうがいをする場合は、水で十分予防ができますが、咽頭炎などの炎症を抑えたいときには、ヨードを含まないうがい薬を用いましょう。



喉を潤す 

喉の乾燥は、風邪をひいてしまう原因につながります。



こまめに水分補給をして喉を潤し、秋冬の空気が乾燥する時期は、加湿器の使用もおすすめです。



疲労とストレスをためない

「赤ちゃんのことや出産後のことを考えると、大丈夫なのか?とものすごく不安になる」


と気持ちが不安定になる妊婦さんも少なくありません。



妊娠中はホルモンバランスの乱れや、様々なマイナートラブルが原因となり、ストレスや疲れが溜まりやすい状態です。



それにより自律神経の乱れや免疫機能の低下を招いてしまいます。


予防のためにも、無理せずリラックスして過ごし、程よくストレスを発散しながら普段以上に体をいたわりましょう。



東洋医学と風邪


『黄帝内経素問』(およそ二千年前、中国文明に医学が成立したころに編まれた医学の論文集)には、「風邪(ふうじゃ)は百病の長」と言われ、放っておくと他の病を引き起こすと考えられています。



『素問』風論篇 第四十二
風、五蔵六府の敵に中るは、亦、藏府の風と為る。各々其の門戸に入り、中る所、則ち偏風と為る。
風氣は風府を循りて上るときは腦風と為る。風、係頭に入るときは目風と為り、眼寒ゆ。飲酒して風に中るときは漏風と為る。房に入りて汗出でて風に中るときは内風と為る。新に沐して風に中るときは首風と為る。久風入りて中るときは腸風と為り、泄す。外、理に在れば泄風と為る。
故に風は百病の長なり。其の變化するに至りて、乃ち他病と為るなり。常の方は無し。然り、致すは風氣有るなり。


東洋医学では、いわゆる感冒、カゼは風邪(ふうじゃ)の一部だと言われています。


風邪は体の外から「邪気(病気を起こす原因となるもの)」が 入り込んだ状態です。



現在では、風邪の治療の第一選択として鍼灸治療を用いることは少ないですが、発熱時や風邪の初期症状、予防などに効果があります。

※ただし、高熱時や他の患者さんへの感染を防ぐために治療院によっては来院をお断りしている場合があります。



鍼灸治療で自律神経を整えることにより免疫系の働きが活性化しやすくなりますし、体を温めて気のめぐりを整えることで体調が回復しやすくなります。



体外受精の移植直後に新型コロナウイルスに感染してしまった方の事例



Aさんは、体外受精の移植で陽性判定が出た後に40℃の高熱が出てしまい、すぐに病院で検査をしたところ新型コロナウイルス感染してしまいました。



発熱や咳などの症状が出ており、胎嚢確認や心拍確認をする前のことだったので、「もしせっかく着床してくれた胚に影響が出てしまったらどうしよう…」と、ものすごくご不安に思われていました。


だからこそ「何か自分に出来ることはないか?」という思いから当院にご相談いただきました。


当院に国際薬膳師の資格をもつスタッフがおり、実際に身体にある余分な熱を発散しやすいように食材(トマト、きゅうり、白菜、大根、柑橘系、梨、ゴーヤなど熱を取り除く作用があります)を摂取することで内側からアプローチしていくことをおすすめしました。


その後食べれそうなものを取り入れつつ(喉の痛みがあったので、食べやすいきゅうりや梨を摂取したそうです)、熱が下がるまでは頭頂部を冷やしながらしっかり身体を休ませて過ごしたおかげで、発熱自体は数日ほどで解熱しました。



「新型コロナウイルスが胚に何も影響しないとわかっていても、もし万が一があったらどうしよう…」


とドキドキしながら迎えた通院の日。


結果的に何事もなく胎嚢確認・心拍確認と順調に成長していきました。

その後も順調に成長し、先日元気なお子さんをご出産されました。



まとめ

妊娠中に風邪をひいた場合、赤ちゃんは大丈夫なのかと不安に思われるかもしれません。

基本的には風邪による胎児への悪影響はありませんが、症状を悪化させないことが重要です。

日頃の予防も大切ですが、もし風邪を引いてしまった場合は休息をしっかりとり、高熱や風邪の症状が長引くようなら早めに医療機関を受診しましょう。


この記事の著作者

鍼灸師 嶋田 香純

「東京漢方鍼医会」会員
より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。

この記事の著作者

院長 松本 敏樹

不妊カウンセリング学会 認定不妊カウンセラー
一般社団法人「日本生殖医学会」会員
妊活コーチ/妊活コーチング
東京漢方鍼医会 代表

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。
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